人間ドック

当院における人間ドックのコンセプト

人間ドックはどれも同じではありません。日本では死因のほとんどを占めるのが心臓・がん・脳の三大生活習慣病ですが、近年の生活習慣の変化に伴い、心臓病と脳血管障害を併せた「動脈硬化性疾患」にて命を落とす方が「がん」により命を落とす方とほぼ同じ割合となっています。しかし通常の人間ドックではがんの早期発見を主眼としており、心臓病や動脈硬化の早期診断はできていません。心筋梗塞や脳梗塞の予備軍を発見するには、高度な医療技術による検査と動脈硬化の原因となる因子についてなるべく動脈硬化の早期の段階で診断する人間ドックが必要なのです。がんの場合は早期に発見し治療で取り除くことが最も理想です。動脈硬化は誰でも年齢とともに少しずつ現れてきます。近い将来に心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすい状態が見つかった場合には生活習慣の改善と薬物治療を徹底することで発作のリスクを抑えることができます。その効果は定期的な人間ドックや検査で動脈硬化の改善として確認することができるのです。

そこで当院では疾患別人間ドックをご提案しております。心臓病や動脈硬化の予防には「心臓・動脈硬化ドック」を、がんの早期発見のための「がんドック」とは分けて用意しております。それぞれのドックには基本的なコースに加え、早期の冠動脈硬化を見つけることができる心臓PET(アンモニア PET-CT)、全身のがんを一度の検査できるがんPET(FDG PET-CT)も選択できます。「心臓・動脈硬化ドック」と「がんドック」を同時に受けることももちろん可能です。

心臓PETは冠動脈から心臓の筋肉に血流が滞りなく流れているかどうかを安静時と最大冠拡張時(最も冠動脈に血流が流れる状態)にて調べます。この検査により冠動脈がプラーク(コレステロールや石灰でできた塊)で内腔が狭くなっている状態を比較的軽い無症状の段階から検出できるだけでなく、冠動脈の血管内皮機能障害(血管調節機能の低下)により血管が縮んで内腔が狭くなる状態も検出できます。

がん家系があるように心臓病や脳梗塞になりやすい家系もあります。当院では受診者の皆様の体質や環境に応じて、例えば毎年の基本検診に加え3年に1回はPETを受けるなど、必要な検査を柔軟に選べる形式をとっております。検査コースの選択にご不明な点がありましたら、ご遠慮なく電話ないしは電子メールにてご相談下さい。


「心臓・動脈硬化ドック」の内容について


A)心臓ベーシックコース

心臓超音波や心電図で心機能を詳しく評価します。
心臓の形や動き、4つの弁の働きなどに問題がないかチェックします。
検査後、循環器専門医との面談で詳しく解説し不安に応えます。


B)動脈硬化ベーシックコース

動脈効果の進み具合を4つの検査でチェックします。
動脈の状態は年齢相応か、血管機能は正常かどうかを知る機会になります。
検査後、循環器専門医との面談で詳しく解説し不安に応えます。

C)心臓・動脈硬化コース

心臓ベーシックコースと動脈硬化ベーシックコースを合わせたコースです。

さらに動脈硬化の進みやすさについて詳しい血液検査で体質を評価します。ブドウ糖負荷試験により糖尿病またはその予備群ではないかも調べます。(すでに糖尿病の診断がされている場合には行いません。)
検査後、循環器専門医との面談で詳しく解説し、動脈硬化予防のための体質改善の仕方について解説します。検査結果次第で、心臓PETを後日追加することも可能です。

D)心臓PETプラスコース

心臓・動脈硬化コースに心臓PET検査が加わったプレミアムコースです。

心臓PET検査を日本で検査できる施設は極めて限られています。この検査では無症状なうちの軽度な冠動脈硬化や冠攣縮性狭心症の原因となる冠動脈の血管内皮機能低下も検出することができます。高血圧、脂質異常症(高コレステロール血症や高トリグリセライド血症など)、糖尿病などの動脈硬化リスクをお持ちの方に特にお勧めです。また過去に狭心症や心筋梗塞の既往がある方にも現在の冠動脈や心筋の血流状態を知るのに役に立ちます。
検査後、心臓PET研究歴25年の院長との面談では、現在の心臓動脈硬化の状態と、あなたの体質に合わせた心臓発作の予防方法について解説します。


*心臓PET検査について
心臓PETは冠動脈から心臓の筋肉へ流れる血流を調べることで心臓の血管(冠動脈)の詰まりを見つけることができる優れた検査です。カテーテル検査や冠動脈造影CT検査は局所的な詰まりを見つけるものですが、心臓PETは最終的に心筋に届く血流を見ていますので、冠動脈の太い部分から毛細血管までの全体的な血流の状態を見ていることになります。CT検査に比べて放射線被曝が少なく、造影剤によるアレルギーや腎機能障害のリスクがない点が特徴ですので検診にも向いています。何よりも動脈硬化の悪化や改善による血流変化を詳細に評価できるため、日頃の生活が冠動脈の動脈硬化に及ぼす影響や、薬による治療が冠動脈硬化の予防効果が出ているかを判断するのに有用な数少ない検査です。

狭心症や心筋梗塞の予備軍を見つけるのには最適な検査ですが、これらの疾患に既に罹った方が経過を診るのにも適しています。高血圧や糖尿病、高コレステロール値を認める中高年以上の方にも一度心臓PETを受けることをお勧めします。

PET検査装置
PET検査装置
pet-ex
心臓血流PET画像の一例
積極的な内科治療により心筋の血流が2年で正常化した一例。カテーテル治療は行っていません。




心臓・動脈硬化ドックにお勧めするオプション検査について


ホルター心電図

携帯型の心電計で24時間心電図を記録するものです。不整脈は体を動かしているときの心臓の状態が不安な方にお勧めです。

脳MRI/MRA

超音波が届かない脳動脈のつまり具合やくも膜下出血の原因となる脳動脈瘤の有無、脳実質の状態について検査します。心臓と同じく脳疾患多くは血管の異常によって生じます。数年に1回は検査を受けられることをお勧めしています。MRI検査は最寄りの提携病院にて行います。

糖負荷検査

糖尿病は動脈硬化症の原因として最も重要なもののひとつです。糖尿病の予備群であるかないか(境界型糖尿病)については空腹時だけの採血では分かりません。ブドウ糖液を内服し、2時間までの血液中のブドウ糖、インスリン値、尿中の糖を経時的に調べることで正確な診断ができます。境界型糖尿病のうちに適切な食事運動療法を行えば正常な糖代謝の状態に改善させることが可能です。


「がんドック」の内容について


当院では超音波検査と検体検査(血液・尿・便など)によるがんドックを行っています。またFDG PET-CTを加えたコースも用意しています。FDG PET-CTは一度の撮像で全身のがんの有無を調べる優れた検査ですが、検診のためのFDG PET検査は放射線被曝を少なく抑えるため、毎年でなく1年おきの検査が推奨されています。当院では一人一人の体質に併せて必要な時(ご希望の時)にPET検査を加えることができます。

M)がんベーシックコース

胸部X線にて肺について、超音波にて甲状腺、上下腹部臓器について詳しく調べます。がんだけでなく、良性疾患についても調べます。女性の場合には乳腺超音波も追加可能です。超音波検査は放射線被曝がないため、妊娠を予定している若い女性にも安心して受けていただけます。
血液検査では一般的な項目の他に、8種類の腫瘍マーカーを調べます。


N)がんPETプラスコース

がんベーシックコースに加えて、FDG PET-CT検査を行うコースです。FDG PET-CTはFDGという微量の放射性医薬品ががん細胞に集まり易い性質を生かして、全身のがんの有無について一度の撮影で検査するものです。FDG PET-CTは東京、千葉、神奈川にある提携医療機関(西台クリニック、ゆうあい台場クリニック、千葉療護センター、ゆうあいクリニック)のいずれかでお受けいただけます。いずれの医療機関も経験豊富であり、複数の医師により読影で信頼度は高いものとなっております。


がんドックにお勧めするオプション検査について


アミノインデックス

がんのリスクについて臓器別に調べる新しい血液検査です。血液中のアミノ酸濃度のバランスから、現在の健康状態や病気の可能性を明らかにする検査です。胃、肺、大腸、膵臓に加え、男性の場合は前立腺、女性の場合は乳腺および子宮・卵巣について臓器別に診断します。検査結果はAICS値として数値化され、数値はリスクが低いランクAからリスクが高いランクCまでの3段階に分けられます。

自身のリスクついて知ることで、検査する頻度を決める参考となります。

骨盤部MRI

FDG PET-CTが苦手とする骨盤部臓器のがんについてMRIで詳しく調べます。男性の場合には前立腺、女性の場合には子宮・卵巣が対象となります。

上腹部MRCP

MRIを用いて胆道系や膵管などに異常がないかを調べます。

肺CT

特に肺がんが心配な方、喫煙歴の長い方にお勧めします。


三大生活習慣病プレミアムドック


心臓PETプラスコース、がんPETプラスコース、脳MRI/MRA、骨盤部MRA/MRAのすべてを組み合わせたフルコースです。徹底的に検査を受けたい方、海外赴任前などに詳しく全身チェックをしておきたい方にお勧めです。特に医療発展途上国への長期滞在予定の方にお勧めします。

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